22.5.07

見ると食うとでは大違い

数ヶ月前に日本に帰った時。

10年ほど前にちょくちょくデートに使った、
美味い肴を食わせる小洒落た店を思い出し行ってみた。

青山の入りくんだ細い路地の更に細い入り口に位置する
その店の正確な場所を記憶するには俺の脳ミソでは無理らしく、
すでに忘却の彼方に流れていっていた。

それでも記憶の奥底をくすぐりながら、

ここらへんかな?多分ここだろう?
などと適当に見当をつけて暖簾をくぐった。

元々、看板などはでていない店のため分かり難いのだが、
入った感じでは、

そうそう、たしかこんな感じの店!!

俺って偉い!!

安心して、狭いカウンターに座る前にすでにビールを注文する。

席に座り、ほっと一息ついてたりを見回す。

ん?

店主や従業員はこんな顔だったっけ?

ていうか、あきらかに違うじゃん。。。

おまけに、

前は絶対にいなかった着物の女将までいるし。。。

ビールを飲みながら、お品書きに目を走らせる。

げっっ。。。

ここはフグ屋じゃん!

しかも高いじゃーん!!

っていうか時価。

それなら、
実はもしかしたら物凄く安いのかも。。。

と、心に言い聞かせる。

すでに口にはビールを喉に流してるので、
店、間違えちゃったよ~ん!!
などとごまかして、店を出て行くわけにもいかない。。。

しかも一緒に来た人は福岡のおのぼりさん。
っていうのは嘘で、
福岡は本当だけど、
その昔、青山の大学に通っていた人。

だから東京には詳しい。

対して4年ぶりに東京な俺は
その詳しい人相手に、

俺も昔は馴らしたもんよ!

と粋がってシチーボーイ気取りなもんだから、
あんまカッコ悪い姿を晒すわけにもいかない。

汗・汗・汗…(油)

バク・バク・バク…(心臓)

とりあえず、
そのほとんどのコース料理(時価)には目も触れず、

俺は飯を食いにきたんじゃなくって、
酒と肴を嗜みにきたんだぜ!

といった容貌で安い(それでも高い)
単品料理2品3品と酒(これまた高い)
を注文し、

とっとと食って、

数百万ルピア分の円を、

これがバリなら何ヶ月生きていけるんだよ(大げさ)
などとバリを思いながら(誇張)

ぱっぱと支払って、そそくさと店を出た。

足りてよかったぜい。。。

はぁ~。。。

別に元来のフグ好きだったら、
たまにはそんな贅沢もありだが、
さほどフグ好きでもない俺なのです。

が、海で見るフグなら話しは全然別。

自他共に認めるフグ好きで、
ふぐマニア・ふぐフェチ・ふぐ野郎な俺。

食うのと観るのとは違うもんです。

写真のフグ。

そんな時の俺の気持ちをフグに投影させ、
もの悲しいダークなイメージで撮ってみたフグ
嘘です。。。)

※ちなみにこの写真のフグは卵巣のみならず、筋肉、皮膚も猛毒なため食用ではありません。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

サムライフィッシュ 開設おめでとう♪

あのフグ料理屋でのカウンターでのドキドキ感思い出しちゃったよ。

えっ?高い…。

でも、カウンターの目の前には女将がいるから、値段のことにはまったく触れず。。。

だって青山だもん。しょうがないよねー。



今後も楽しみにしてるよ、サムライ君!